小野神社〜武蔵国一之宮2017年10月15日 16時42分12秒


河岸にある小さな小屋
今日も機を織るあの音が聞こえる
小屋の中には一人の処女が
カミの訪れを待っている
年に一度
海からやってくるカミ
その肩に
織り上げた衣を
震える手で
そっと

機織りの歴史は古い
旧石器時代には既に行われていた形跡があるという
中国では紀元前3500年頃には
絹織物の生産が行われていた
機織りや養蚕の技術が
大陸や半島から次々に
日本にも伝わってきたのだろう

天の川を隔てた牽牛星と織女星
七夕の夜に一度だけ
会うことができるという伝説が
奈良時代に中国から渡ってきた時には
すでに似たような伝説が
日本にはあったのだという

その起源や由来が
奈良時代にはほとんど
忘れられたものとなっていたのかもしれない
年に一度訪れるカミのために
衣を織る棚機つ女タナバタツメ
それはカミに仕える巫女であり
瀬織津姫セオリツヒメもまたその一人

先代旧事本紀センダイクジホンギという
史書がある
推古天皇の命により
聖徳太子と蘇我馬子が
記したとあるが
江戸時代の学者に偽書と判定され
日陰に追いやられている書物である

この書には記紀にはない記述が多くある
高天原から天降る際に
32人の将軍が護衛を務めたのもその一つ
物々しい程の軍団
将軍の一人が
天下春命アメノシタハルノミコト

武蔵国一之宮であるここ小野神社には
祭神として
瀬織津姫と
天下春命
が祀られている

そして
瀬織津姫はあのニギハヤヒの妻であり
高天原から天降ったのは
ニニギではなく
ニギハヤヒである

そして
瀬織津姫も天下春もニギハヤヒも
巧妙に歴史から抹殺された
何もなかったかのように
古事記も日本書紀も口を閉ざす

だけど
こんな関東の地において
ニギハヤヒに関連する神社が存在している
しかも社格は一之宮だ
古におけるこの神の強大な影響力は
想像に難くないだろう

七夕まつりをはじめとした節句や
正月にお盆の風習
仏教は後からやってきて乗っかっただけだ
そんな懐かしい習わしは
どうやらニギハヤヒの時代からのものなのだ

存在を抹消したいという力と
それでも現代まで神社が残っている事実
たくさんの人の忖度があったのだろう
日本人は
実に千年以上の時間を
忖度に費やし続けている
そりゃあ簡単に
癖は抜けないわな

小野神社

小野神社

小野神社

小野神社
東京都多摩市一の宮1-18-8

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