三光神社〜真田山陸軍墓地2015年09月21日 18時03分45秒


時は明治4年
西欧列強に負けてたまるかと
政府は大日本帝国陸軍を組織する
陸軍の拠点として大阪が選ばれ
大阪城の周辺は
急速に軍事都市化する

陸軍第四司令部
砲兵工廠
お城の周りに
次々と軍事施設が出現する

真田幸村が陣を張ったと伝わる
由緒ある大阪城防衛の地
真田山と呼ばれる丘陵に
陸軍墓地が築かれた

傍にあった神社
何故だろう祭神が
アマテラス・ツクヨミ・スサノオの
三貴神へと変更している
以前の祭神名はどこにも出てこない
政府や陸軍が関与したのかは
よくわからない

陸軍の最初の敵は皮肉にも
反乱を起こしたサムライ達であった
自分と同じ日本人相手の戦争
大阪に負傷兵や遺体が続々と送り返されてくる
戦病死者はここ真田山陸軍墓地に埋葬された

西南戦争の後
日清日露と墓標の数は激しく増え続ける
あまりにも戦病死者が増えるので
階級ごとの合葬墓で間に合わせるようになる
もう太平洋戦争の頃には
いちいち埋葬などしてられなかったのか
遺骨は納骨堂に押し込められた

敗戦後
陸軍省は廃止
陸軍墓地は大蔵省の管轄となり
土地は大阪市へ貸与され
実質国の関与はない
今や遺族らによる維持会で
なんとか管理されている状態だという

色んなことが隠されて
隠しきれないものは
知ったことかと放置される
荒れ放題の墓碑群
ただ朽ちていくのを待っているようだ
誰も責任をとらない
そんな事態がきっとまた繰り返される

三光神社

三光神社

三光神社

三光神社
大阪府大阪市天王寺区玉造本町14-90