お玉稲荷〜あの娘はアイドル2013年06月22日 18時45分59秒

桜ヶ池の畔の茶店は繁盛した
この店の看板娘お玉
お玉を目当てにたくさんのリピーターが集う
会いに行けるアイドルに男達は夢中になった

茶店に看板娘を置くというビジネスモデルは
江戸時代に流行したらしい
店先で娘の姿を描いた手拭などのグッズを販売したり
店をプロデュースする経営コンサルタントも現れた

ある時お玉は二人の男に言い寄られ
これがまた二人ともイケメンで
ああどちらかを選ぶなんて出来ないわと
悩んだ挙げ句池に身を投げてしまった

お玉は伝説となり神となり
桜ヶ池はいつしかお玉が池と呼ばれ
土地造成で池は姿を消したのに
行政区画にもその名は無いのに
その土地は今でもお玉ヶ池と呼ばれてる

お玉ヶ池は秋葉原から程近い
垂れ流しの情報に飽きた時は
400年も名前を残したアイドルに
会いに行くのもまた一興


繁栄於玉稲荷神社
東京都千代田区岩本町2-5