芝大神宮2017年08月13日 16時07分05秒


東京十社という企画モノがある
各社に可愛らしい小さな絵馬が用意されていて
集めて歩くのもまた一興
神社ビギナーにお薦めの企画である

だが我々はそれに満足していてはいけない
そこにはきっと
秘された意味や意図が横たわっている
権力闘争の歴史
人民統治のシステム
それを知らずして
この日本という国の
立ち位置は定まらないだろう

今日見上げる我々の頭の上で
北朝鮮とアメリカの
ガキのような口喧嘩が続いている
ミサイルが通り過ぎるのを
ただ口を開けて眺めているつもりか

役割を引き受けたのなら
問題を自分のものとしてしっかり抱えろ
誰かの原稿を朗読するのではなく
己の頭で考えろ
出来ないのであれば
黙って去れ

東京十社はそもそも
明治天皇が東京奠都にあたり
准勅祭神社として定めたものだという
東京の鎮護と
万民の平安を祈願されたという

もともとの江戸ッ子や氏子にとっては
ウチとこの神さんに何やねん
まあ箔がつくわなあくらいなもので
それ程の意味合いも感じられず
かと言って御朱印集めたりブログ書いたりする
暇な奴がいる時代でもない訳だ
何れにしても
この十社の設定は決して
万民のために意図されたものではない

考えられることは
所縁のない地に乗り込んでくる天皇の
心中の恐怖だ

明治天皇がこの十社を定める前段で
大宮の氷川神社の例大祭を勅祭に定めている
氷川神社の祭神は言うまでもなく
スサノオだ
もう我々は
初代天皇である神武天皇
それ以前に
日本を支配していた王がいたことを知っている
王の名はニギハヤヒ
そしてその父親がスサノオだ
その支配は
遠く関東の地までも及んでいた
関東一円に分布する
夥しい数の
スサノオを祀る神社の存在がその証拠だ

所縁のない地で
引っ繰り返った世に
天皇の国家を築くという役割
最も恐れたのは
恨みを伴って死んでいった者達の怨霊だ
王権を奪われたスサノオ始め出雲系の神々
長いこと関東の地に鎮座してきた怨霊達は
新参の王様を簡単に受け入れる筈がない
明治天皇は
この地の怨霊を鎮めるのに躍起になった
そして同じ意図で十社を選んだ
というのが真実ではなかろうか

天皇崇拝を民衆に浸透させる意図
というのも考えられるが
政府が神仏分離や御影配布など
政策的に実行するのには
もう少し時間が必要だった筈で
事実この十社の准勅祭社は
わずか2年で廃止となっている
その後政府の施策にシフトしたということだろう
やはりその当初は
怨霊鎮めの意味合いであったと考えたい

その視点で東京十社を見てみる
赤坂氷川神社(スサノオ)
根津神社(スサノオ)などはわかりやすい
神田明神は関東最大の怨霊である将門がいるし
大国主も鎮座

芝大神宮は天照大神と豊受大神
伊勢神宮の神であり
天皇家の祖神だ
アマテラスは明治天皇に
しっかりやんなさいとエールを送るでしょう
って、あれ?
いきなり怨霊鎮めのロジックが破綻してしまった
仮説が単なる妄想に終わりそうだが
長くなったので続きは次回に

芝大神宮

芝大神宮

芝大神宮
東京都港区芝大門1-12-7

コメント

_ チタrc ― 2017年08月24日 16時23分09秒

確かにニギハヤヒの父はスサノオとの説もあるが。
ニギハヤヒが物部氏の祖とは、あちこち記載されてはいるが?そもそも物部氏の発祥地も不明。出雲説もあるが、大田の物部神社と杵築神社の争いは?石上神社の祭礼(天皇家の祭礼も同じ)に吉備のにおいもある。

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