二宮神社〜武蔵国二之宮2017年11月12日 17時47分18秒


綺羅と輝くのは王の墓
この巨大な墳墓の横を悠々と過ぎるのは
片目の男達の集団
彼等は突然現れた
樹木を悉く伐採し
風を読み火を自在に操った

火処は赤く火照っていた
男はそれを覗き続ける
中は何処までも紅く滾り
片目でそれを覗き続ける
眼球が潰れても構やしねえ
これが俺の仕事だからな

東京都あきる野市にある二宮神社は
その名の通り武蔵国の二宮であったと伝わる
祭神は国常立尊クニトコタチノミコト
記紀の冒頭に出てくる
世界がぼんやりしてるトコに
最初の方に現れる聖書風の神様だ

訪れてみるとよくわかるが
神社は古墳の上に建っている
後から来た奴らが
行政的な神様を乗せることで
民衆に力を見せつけるパターンだろうか
古墳の主人は相当に
強い権力と人徳を持っていたに違いない

古墳の主人が本当の祭神ということになろうか
はっきりしたことはわからない
ただ
ここの神様は片目であるという伝説がある
そして
顔面を模した把手が付随する土器が
境内つまり古墳から出土している
この顔面
片目なのだ
細くつり上がった目
片目が明らかに
意図的に切られている様を表現している

それから
本殿を見守るように脇に建っているのが
荒波々伎神社アラハバキだ
関東以北に広く分布する
謎多き神様だという
それ故に
時の行政に嫌われ迫害され消されていった
切ない神様なのだ

片目は製鉄に関連する
炉の火を見つめ続ける製鉄職人は
いつしか目を潰してしまうのだという
アラハバキのアラは鉄の古語という説がある
アラ吐き
炉口から流れ出す鉄のイメージだろうか

鉄は時代に求められ
砂鉄を産する川と
谷を吹き抜ける風と
燃料とする樹木を探し
人々は大規模に移動する

二宮として位置づけるほど
ここを疎かにできない事情
ここもやはり
出雲の王国が進出していたと見たいが

片目を潰してでも鉄を作り続けた人々
その出来上がりはきっと
数値の改竄など
必要なかったに違いない

二宮神社

二宮神社

二宮神社

二宮神社
東京都あきる野市二宮2252番地

コメント

_ フクスケ ― 2017年11月13日 16時46分39秒

宮崎勤生誕の地ですな。

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://dandyhandsomeboy.asablo.jp/blog/2017/11/12/8726045/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。