市谷八幡宮〜太田道灌の夢②2013年12月07日 17時15分29秒

古人に云う
国に三不詳有り
賢人有るを知らざるを一不詳
知って用いざるを二不詳
用うるも任せざるを三不詳
然らば徳失を准ずれば
任と不任これ有るべく候か「太田道灌状」

道灌は不満であった
戦略と戦術を駆使し
三十回にも及ぶ戦に全勝しているのに
無敵の城を構築したのに
全ては主君である扇谷定正の方針に従い
粛々と実行し結果を出しただけなのに

定正は道灌の天才的な才能を恐れたのだろうか
頭のいい奴の悪い癖で道灌は
主君に対して不遜な物言いをする男だったのか
道灌には正当な評価が与えられなかった

それにしても
優秀な部下の働きに嫉妬する
あるいはまるで理解できない
下衆な上役というのは
いつの世にも存在するものだな

定正はわざわざ刺客を送り込み
風呂に入っていた道灌を暗殺する
当方滅亡!
その後その言葉通り扇谷家は滅亡する

市谷八幡宮は
道灌が江戸城築城の際に
西方の守護として
鎌倉の鶴岡八幡宮を祀ったのが始まりだという

道灌が創建した神社は他に
下高井戸八幡(杉並区下高井戸4-39-3)
神明氷川神社(中野区弥生町4-27-30)
がある

今回はこの三点を地図上で結んでみた
驚く程の直線の配置と
さらには
きちんと柳森神社までが線上に乗るのがわかる


西方の守護というより
北関東方面からの進撃に備える
強力な防衛線が
智慧ある男の意図が
そこに浮かび上がる



市谷亀岡八幡宮
東京都新宿区市谷八幡町15番地

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